恐怖のアパート探し
パリに来て何が一番大変だったかって、これですよ、これ。恐怖のアパート探し。6年前に住んだときもひどかったけど、今回はさらに恐ろしかった。なんていってもパリでアパートを探している人数に対してアパートの数が圧倒的に少ない。物凄い貸し手市場なのである。よって、どういうことになっているかというと、まず空きアパートの広告が出されたら数時間以内に広告を出した不動産屋に電話をしなければならない。そして恐ろしくタカビーで傲慢チキチキの不動産屋と話さなければならない。借り手になるためには、いくつかの条件をこなしていなければならず、その条件にあわなければアパートの見学さえもさせてもらえない。たとえ見学ができたとしても、その他に20人くらいの借り手希望者がいるので、相当いい条件を揃えていないと借り手として選んでもらえないのである。かなり不可能に近い気がしてきません?条件の大きなポイントは収入が家賃の3倍以上あること。皆さん、パリの家賃で今どのくらいするか知ってます?だいたい45平米(1DK)で1,000~1,200ユーロ(16万~19万円)します。そうすると一ヶ月手取りで3,000~3,600ユーロ(48万~58万円)の収入がないといけない。うちの場合は、私がパリに着いたばかりで連れの収入しかないため、この条件でかなり嫌な思いをさせられた。ある不動産屋に電話したときのこと。「広告の出ていたアパートを見学したいのですが。」「わかりましたが、その前に少しあなたの生活状況について教えてください。」「えっ?」「どういう家族状況で、収入はいくらあって、今までどんな仕事をしてきたかです。」一瞬耳を疑った。仕事の面接でもこんなことは聞かれない。なんでたかがアパートを借りるのに、私の人生を見ず知らずの不動産屋のお姉ちゃんに語らなければならないのだ??!!それでもどうしてもこのアパートを見学したかった私は、プライドを抑えてがんばって説明した。そして私の長々した説明が終わると、「あー、残念ながら無理ですね。」「えっ?」「あなたが仕事をしていないし。」「いやだから私は妊娠していて、パリに着いたばかりなんです。でもずっと日本で働いていたので貯金は充分あります。」「悪いけどアパートを見学していただくわけにはいかないわ。条件が揃っていないもの。」「本気で言ってるんですか??」「はい。さようなら。」と電話を切られた。受話器を置いた後もあまりにショックで呆然としたが、段々おかしくなってきた。不動産屋に人生を語った後、アパート見学を断られたことあります、皆さん??こんなのってなんかコメディにはめられたみたい。ちなみに、3,4件のアパートを断れたあと、不動産を通したアパート探しはあきらめ、大家と直接やりとりする方法で12区にアパートを見つけた(無料配布英語情報誌「FUSAC」を通して)。55平米1LDKのアパートで1,300ユーロ。私の好きな地域じゃないけれども、アパートにはエレベーター、浴槽、バルコニーがついているので、かなり気にいっている。少し予算オーバーだが、あの不動産から足元を見られる待遇に耐えることを考えたら、全然痛くない。やはりパリで気に入ったアパートを見つけるには、まず時間の余裕を持つことと知り合いを通して見つけること。知り合いを通して見つけた場合、家賃が安い場合が多いのと「収入が家賃の3倍」条件も問われないことが多い。もしこれが無理だったら、FUSACや無料配布日本語情報誌「OVNI」などに載っている物件を探し、家賃は高めだが大家と直接交渉する方法をお薦めする。それにしても、恐ろしかったなぁ…