連れの家族

Publié le par Jupiterian

日本を離れてフランスで暮らす私にとって、連れの家族の存在は大きい。私は連れの家族が大好きである。世間では、相方の家族(特にお姑さん)との苦労話をよく聞くだけに、私はとてもラッキーだなーと思う。自分のお気に入りの息子が、外国人の彼女を家に連れてきたら、親は日本でもどこの国でも驚くだろうし少しだけ懐疑心を持つのではないだろうか。フランスでも多少なりとも事情は一緒である。でも初めて紹介されたときから、彼のお義父さんとお義母さんはとっても心温かく私を迎えてくれた。正直言ってびっくりしたし、気構えていたのですっかり気が抜けてしまった。ご両親は英語は話せないが、その当時フランス語がまったく話せない私と、一生懸命つたない英単語で会話をしてくれようと努力していたのをよく憶えている。感動してしまった。お義父さんとお義母さんは敬虔なカトリック教徒である。これも現在のフランスではめずらしいのだが、さらにめずらしいのはご両親には11人子供がいる。うちの連れはなんとその長男!一番下の弟はまだ10歳、小学生!すごいでしょう?!私の最初の課題は全員の名前を憶えること。それがまた長いハイフンをつけた名前がたくさんあったり(ジャン-何とか)、発音できない名前もあったりして、大変大変。でも兄弟が妹1人の私にとって、大家族の中で過ごすのはとても新鮮で、その温かい雰囲気のとりこになってしまった。またみんな素直で人懐っこくて、かわいい。以前ブログで紹介したラガーマンベビーシッターも含め、私たちのアパートによく遊びに来たり、電話をくれたりする。本当に温かい家族を持った連れは恵まれているなぁと思う。11人兄弟で一人もぐれた子供がいないなんてほんとにすごいなぁ… ご両親に脱帽!

その心の広く温かいご両親が突然厳しい口調になるときがある。カトリックの教えに関する議論になったときだ。これがまた面白い(お義父さん、お義母さん、ごめんなさい!)のだが、うちの連れを含め子供全員がカトリック教徒ではない。というか、神の存在やカトリックの教えに疑いを持っている。特に、中絶や同性愛者、イスラム教に関する話題になると、ご両親と子供たちの間での議論がヒートアップする。どちらも譲らないので、かなり長~く感情的な議論になって、決まって冷たい空気が流れ始める。私はあまり関わらないようにいつも本を読んでいるふりをしているのだが、お義母さんが応援が欲しいらしく「ねえ、○子もおかしいと思うわよねー?」と相槌を求めてくる。そうすると兄弟全員の目線がだだっと私に集中。いやー、私はなんていったって日本人。荒波はたてたくないわ~、と額に汗をかきつつ、やわらかめに自分の意見を言う。そうすると「そうだ、そうだ、○子の言うとおりだ!」と兄弟は勢いづき、また長~い議論に戻ってゆき、その意見の続きを話す私を無視して議論が進んでいく。彼の実家ではいつもこんな感じである(笑)。フランス人は議論好きというが、本当である。政治の話題になるとこれまた議論が長い!特に左派の政党を支持するお義父さんと右派の政党を支持するお義母さんの間で議論が始まるとこれまた終わらない。テレビで野球中継を見ながらもくもくと食事をするうちの実家とは大違いである。でも確かにフランスにいると議論好きになってくる気がする。ここでは、自分の意見を言わないと「意見がない人」ならともかく「無知でつまらない人」だと思われてしまう可能性がある。ショッキングな内容でも意見をはっきり言う人は、「面白い人」「率直な人」としてある程度尊敬され評価もされる。フランスでは「率直である」ことがとても好まれる。「相手のことを傷つけないように遠まわしに意見する」日本の文化と全く反対なところである。でもこの文化の壁を乗り越えられるとフランスでの滞在がとても楽しいものになってくると私は思っている。自分の意見をばしっと言っても冷ややかな目で見られないのはかなり開放感を感じる。とは言っても私も日本人。フランス人ほどズバッとはまだまだ言えないが…
まったく話題がずれてしまったが(私の得意とするところである)、私の目標はフランス語をさらにマスターしてこの議論にフルに参加できるようになることである。でもおむつと授乳にまみれながらフランス語のレベルはあげられるのだろうか…んー…
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